フィト・ブラストは植物プランクトンを原料とした液体フードで、全て海洋性のものを使用しており、淡水の藻類や野菜など原料とした製品よりも優れています。
原料の1〜20μm程のピコ/ナノ植物プランクトンは、サンゴ以外にも貝類、カイメン、ケヤリなどの水中から餌を濾して食べるフィルターフィーダーに最も適したフードです。
ライブロックには数多くのフィルターフィーダーが棲み付いているため、これらの生物にも気を使うことが大切です。
フィルターフィーダーは24時間いつでも餌を摂取していますが、より多くの無脊椎に摂取させるためには、捕食活動をする夜間に添加してください。
原料の植物プランクトンには、必須アミノ酸のほか、クロロフィル、カロテノイドなどの色素が数多く含まれていて、サンゴや無脊椎動物の色揚げに効果があります。
◎ 夜間専用のわけ
サンゴは夜間に寝ているわけではありません。むしろ動物的な行動を起こすのは夜間です。
自然界でのサンゴはメソプランクトンという1mmに満たない動物プランクトンを主に捕食しています。
これらは海面付近で光合成をしながら漂っている更に小さい植物プランクトンを餌としていますが、魚などの捕食から身を守るため明るい時間帯は海底などに身を潜め、暗くなると食事のために表層に上がってくる夜行性です。
魚釣りを嗜む方は分かると思いますが、魚などの捕食活動が盛んな朝マズメ、夕マズメの時間帯は、餌とする動物プランクトンが移動している時間帯でもあります。
そのため、サンゴがこれらを捕食する活動を起こすのも夜間帯なので、サンゴに餌を与える場合、一番良いのは夜間なのです。
明かりの消えている夜間はサンゴが形を変え、捕食モードになっているのを観察できると思いますが、より効率よく捕食させるためには、少しだけ液体フードを水槽に撹拌し、その匂いに反応してポリプが開くまで10〜15分ほど置いてから与えると良いです。